大歳神社は藤が有名らしい。そうなん?でも、40年以上生きてきて藤がどんなお姿の植物かハッキリ認識してないんだよな~。植物についての知識には疎い清水です。
自分が持っている藤の知識といえば、黒田官兵衛殿の家紋として使われているとか、鬼平こと長谷川平蔵殿の家紋であるとかくらいかなぁ。早速ネットで画像を見てみるか・・・
あ~!この垂れ下がった鮮やかなヤツかぁ!ふむぅ、確かに綺麗だなー・・・
で、この藤が綺麗に咲き誇るのを見られるのが大歳神社と!
では、楽しみにしつつレッツラゴー!
大歳神社、いっぱい有る?
まず結論。今回ワタクシが訪れた、京都市西京区灰方に御鎮座する大歳神社は、藤の有名な大歳神社では無かったということ。大歳神社、各地にけっこう沢山有るみたい。その中で、千年藤というのが有名なのは兵庫県宍粟市山崎町上寺に在る方の大歳神社。早合点は良くないと反省。
ともあれ、大歳神社には変わらないと言うことで、そのまま参詣させて頂くことにする。
まずは社号標。上の二文字が消されているような気がするが・・・
こちら灰方大歳神社のご由緒書。かなり立派な石造りのものだ。
これは中にある、木板で作られた由緒書。
大歳神社の大歳神、年祝いではなく?
こちらの大歳神社の主祭神は、大歳御祖命(おおとしみおやのみこと)。年・歳というのは、年良し(豊作年の意味)から、穀物の神様ということだそう。
やっぱり日本では、穀物、とりわけお米が人々の意識の中でいかに重要な位置を占めていたのかがわかる。命を繋ぐ主食の米と、それが故に主食たる米を司る神様まで存在し、崇め敬う。
そういう目に見えないコトの為に、それを信ずる心をもった人びとの手で、これほどの建物が作られ、維持され、何百年も存続していることは、改めて思うと凄いことだな。
社号の額縁が綺麗。
境内入って左側の建物。
御手水は屋根付き。
水は無かった・・・
中には更に小さな門が。
本殿の囲い。
物凄く前の屋根が長~い。本殿本体とのアンバランスさに、日本の木造建築技術は凄いな~と感服。
境内社がいくつも本殿右横に御鎮座す。
ありがたい雰囲気の石。
森と神社は一体なのか?
この灰方大歳神社の御鎮座するあたりには、古くから鎮守の森と認識されている森があった。柏森(かやのもり)と呼ばれ、この土地の産土神(うぶすなかみ)だった。
やはり、人が森とか木の茂る山とかに、何となく不可視な存在を感じ取るのは現代も古代も変わらないのであろうか。
そういう雰囲気の漂う森が有ったから、神様を感じてそこにお祀りする。
自然信仰的に感じ取る存在感がまず最初に在って、それらを形にし、気持ちや祈りを向けやすい対象として神なり社殿なりを作る。
まあ、この世の中は目に見えない物事の方が、圧倒的に多いもんなぁ。
その森の一部。
社頭横に見える栢森。
社頭前の道路からの全体の雰囲気。京都の西の郊外、西山の麓という山地の静けさが、落ち着きをくれる。
まとめ
灰方大歳神社には、たくさんの藤は無かった。というか、季節外れに行ってるから、仮に有ったとしても見れなかっただろうな。風流を解する人間に、少しはなっていこうかな。ちなみにこの大歳神社の前の道路を南に下ってすぐの所から、桜の絶景で有名な善峯寺へ続く参道に行ける。
この参道の凄まじく急な上り坂も、山肌に広がる伽藍の間を埋め尽くす桜も、本当に美しくてオススメなお寺だ。
自然と神社とは、密接な関係性を持つ。
ローカル神社探訪は、自然の美しさに触れる喜びもついてくる。